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卒業生インタビュー|香川県で国産アボガドの産地化プロジェクトに取り組む!

2020年6月4日 卒業生のおたより

今回は、AICの関西一期生で、卒業後もAICやマイファーム、そしてAICの受講生や卒業生とも所縁の深い、橋本純子さんをインタビュー。

橋本さんは、AICを卒業、現在は香川県三豊市財田町にある安藤果樹園アンファームさんにて、果樹栽培に携わっていらっしゃいます。

 

 

事務局

橋本さんは2014年春入学のAICの関西一期生なのですね。受講中から今までもAICの事務局と繋がっている秘訣などありますか?

 

橋本さん

AICに入学したのはマイファームの西辻社長と、前のお仕事の営業がらみでお会いしたのがきっかけでした。

AICの事務局には受講中から普通に分からないことを聞いたり、卒業した後も元気ですか~といったやり取りをさせて頂いているのと、偶然マイファームの浪越専務の出身地が(現在就農している)三豊市出身ということもあって繋がっているという感じですね。

 

事務局

AICに入った時には就農を考えていらっしゃったのですか?

 

橋本さん

いえ、全然(笑)

それまでの顧客が食品や物流など他分野だったので、営業として農業系の資材を販売する時に、何がお客様に必要なのか等をリサーチする中、西辻さんから学校をやるという話を聞いて入学しました。
でも、2月の末に入学し、GWにはこんな営業はやってられない、就農しようと思いました。

 

事務局

そうだったのですね。研修先はどのように探されたのでしょうか。

 

橋本さん

AICの大阪農場の先生が三豊市から来ていた方だったのです。

給付金(旧青年就農給付金)の対象となる年齢であれば、研修先を見つけやすいのですが、対象外の年齢ですと研修先がなかなか見つからなくて。
先生に、研修に来ていいよ、と言われたので、三豊市財田町に来たという流れです。

 

事務局

就農にあたって想定していた作物はありますか。

 

橋本さん

はじめは野菜を考えていました。

8か月ほど行っていた研修先では千両なすと、ブロッコリーと、にんにく、その年から借りたハウスでアスパラガスをやるというので、アスパラのために畝を立てたり、定植したりなど1年目の管理を任されていました。

研修で知ったのですが、アスパラは永年作物で、一度植えると十数年収穫が可能です。
例えば茄子などは、収穫終わったら片づけて、土を準備して、畝立てて、というのが必要なので、一人でやると仮定した場合にキツイな、と。やるなら永年作物かな、野菜をやるならアスパラかなと考えていました。

 

事務局

現在働いていらっしゃるアンファームに繋がるきっかけは何だったのでしょうか。

 

橋本さん

三豊市財田町に「農業を考える会」というグループがあり、顔を出すようになったのですが、そこにアンファームの社長さんが来ていらっしゃったのです。

三豊市財田町財田はミカンの農家さんはじめ昔は柿や桃をやっていたなど、果樹をやっている人が多いのです。
温州みかんでも、様々な品種、同じ種類でも早生・中生・晩生とあり、それぞれ違う美味しさがあることに衝撃を受けて、永年作物をやりたい!と思いました。

ただ、果樹ははじめの2~3年、収穫ができない。
そのような折にアンファームの社長から人を探しているというところで繋がりました。

社長と直接話したことはなかったのですが、「農業を考える会」に出てたので、お互いどんな人かは知っていました。

 


写真:事務局・加藤が購入したアンファームさんの商品

 

事務局

アンファームで働き始めてどれくらいになりますか?

 

橋本さん

今働き始めて4年になりました。

社長のポリシーが「人のやらないことをやる」この一言なのですよ。周りから「あほや」と言われても自分がこれだ!と思ったものはやり通さなきゃならん!というのがポリシーですね。

 

事務局

そうした方がイノベーションを起こしていくのでしょうねえ。

橋本さんが「挑戦者」として選出されたShare the love for Japanのウェブサイトなどを拝見させて頂きましたが、香川でアボカド産地化プロジェクトを立ち上げられた経緯を教えて頂けますか。

 

橋本さん

私が入社した時、すでに10本ほどアンファームにアボカドが植わっていたのです。

社長に「アボカド良いと思うのだけどどう思う?」と聞かれて、「アボカドは女性にとても人気だし、国産だったら良いですよね」という話をしていました。
アンファームのメインはマンゴーなのですが、マンゴーは手間もかかるし、暖房費もかかります。それに対してアボカドは登録農薬がないというのもありますが、ほぼ農薬が必要なく、剪定もいらないし、摘果もいらない。

研修期間でも、お世話になった方や若い方でも農業から離れていく現実を見てきて、アボカドは仕事を続けながらでも作れるし、収穫できるし、香川で広めたい!と仲間を募ったら賛同が集まりまして、アンファームに入社した年には産地化プロジェクトを立ち上げました。

去年はハウスより露地でできたアボカドの方が、良いものができました。
アボカドの中でも一番耐寒性が良いものなら-6℃、今回取れたものは-4~5℃までは耐えられる品種があります。

 


写真:アボカドの木と橋本さん

 

事務局

露地も含めて国産のアボカドってあまり聞いたことがなかったです。

 

橋本さん

和歌山の橋爪農園さんが昔からやっていますし、愛媛県松山市はJAと組んでアボカド生産に取り組んでいます。
柑橘の畑というのはアボカドには向く土質なんですね。

愛媛はミカンの産地ですが、手間の割に価格は安いため、こうした現状からの脱却や高齢化への対策として松山市はアボカドに力を入れています。ほかにも愛知や静岡など、ちょっとずつライバルが増えてきています。


写真:ハウスも建てる橋本さん

 

事務局

女性の間ではアボカドは大人気ですよね。

 

橋本さん

アボカドは身体にすごく良いですし、野菜ですと規格の大きさになったらすぐ収穫しないといけないのですが、アボカドは収穫期のサインを出し始めてから1か月くらい収穫ができるので、自分のスケジュールに合わせられるというメリットがあります。

今アンファームでは17~18品種植えていますが、それぞれ収穫期も違うし味も違います。

産地化プロジェクトをやっているので、香川の気候にあった品種はどれかというのもメンバーに伝えたいので色んな品種を育てています。
露地とハウス、ハウスでは加温がある場合とない場合、など色んなパターンで育てています。

 

事務局

試験場みたいですね。

 

橋本さん

こちらが、カビラグリーンという品種で、500gは普通にあるんですよ。

 


写真:カビラグリーンを収穫する橋本さん

 


写真:重量のあるアボカド

 

事務局

だいぶ食べ応えがありますね。

 

橋本さん

男性の手よりも大きいこうした実が普通に木になっています。
でも耐寒性が良いほど実は小さいです。耐寒性が良いものは年内獲りが多くて、耐寒性が悪いものは年明け収穫という感じです。

産地化プロジェクトのメンバーは50軒くらいの農家さんです。
1年目に試して3~4本、2年目に何本、と徐々に増やしている人もいれば、隣町の方は何十本と植えているので、来年から収量を上げてくるのではないかと思います。

苗と種、両方で植えています。

 

事務局

話は変わりますが、就農にあたって橋本さんはIターンですよね。就農+移住というところで苦労されたことはありますか。

 

橋本さん

移住就農って大変だったでしょ、などよく言われるのですが、地域の方との「距離感」が良かった。

三豊市財田は現在AICの卒業生の家族が5家族移住しているのですが、とても良い距離感をまちの方がとってくださる、と皆さん仰ってます。仕事も見つけたし、移住、と自然な流れでしたね。

 

事務局

導かれてますね。

 

橋本さん

そうですね。
私の好きな景色ドンピシャ、という感じで景色がとても良かったのもありますね。

下の写真はうちの果樹園の裏の山です。

 

 

でも後輩には移住する前に、現地には足を運んで地域を見なさいよ、と言っています。(笑)

 

事務局

私も移住経験がありますが、人と感覚が合うことや、土地自体の風景や雰囲気というのは大事ですよね。

 

橋本さん

移住したあと自分が関わっていかなくてはいけないので、どのような関わり方ができるのかというところも含めて、人は大事ですよね。

 

事務局

後輩の皆さんは、橋本さんが橋渡しをして地域に溶け込める、ということもあったのではないですか。

 

橋本さん

最初は地域の人に紹介しますが、来たら来たで知らないところで繋がっていくので全然気にしていないです。
卒業生の人たちが移住してきたあと、今どうしてる、というのは、むしろまちの人から聞くことが多いですね。

 

事務局

来年以降三豊に移住者激増しそうですね(笑)

橋本さんの中で今後の展望や、後輩へのアドバイスがありましたら教えてください。

 

橋本さん

今アボカドの産地化のプロジェクトで、競争力をつけるためにブランド化を考えています。
ブランド化のためにどうしたらよいのか、ということで、今の会社の主品目はマンゴーですがアボカドへの切り替えも想定してます。

就農を考えている方に伝えたいことは、「農業はたやすいことではない。」ということ。

どこでやるか、何をつくるか。そこの選定を間違えると、いつまでたっても収入がないと思うし、就農は、ある程度勢いがないとできない。結婚しているのであれば家族の理解など、色んなハードルがある。
それをブレずにのりきっていけるだけのものがないと離農してしまうと思います。

AICで就農した人には離農してほしくないので、どういうやり方が今自分にとってベストなのかをよく考えて就農してほしいなと思います。

 

事務局

橋本さん、ありがとうございました!

 

橋本純子さん

1966年大阪府高槻市生まれ。
前職の営業時代、仕事に役立てるためAICに通ったことがきっかけで就農を志す。研修先の香川県三豊市財田町で、マンゴーを中心とした果樹園を経営する安藤数義さんと出会い、2016年に「株式会社アンファーム」に入社。
香川でのアボカド産地化に取り組んでいます。

株式会社アンファーム:http://www.fl-annfarm.com/

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