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第5回 開催レポート*ミライの農業をつくる学生向け研修

9/6(水)は、「ミライの農業をつくる学生向け研修」STEP1<オンライン研修>第5回!ついにSTEP1の最終回を迎えました。
今回は『都市農業・農業現場でのキャリア(雇用・研修・独立・法人化)』をテーマに、㈱ネイバーズファーム 代表取締役 梅村桂氏にお話頂きました。

農業界での多様なキャリアを経験

現在、東京都日野市(新宿から電車で30分、郊外のベッドタウン)にてトマトの生産を中心とした農業を営む(株)ネイバーズファームの代表取締役 梅村氏は、多様な農業界のキャリアを歩んできたお一人。

学生の頃に海外での“農村ステイ“を経験、自然と生活を繋ぐ農業に魅了され、大学では農学部へ入学。
在学中は、農業関連の企業にて全国の農業経営者の話を聞いて回り、機関誌を発行。この時ビジネスとしての農業に可能性を感じたそうです。

卒業後は大型ハウスでトマトを大量生産・販売を行う【農業法人】に就職。
なんと2年目にはゼロからのハウス立ち上げにも携わり、ハウス内の設計・トマトの生産・流通管理・人材の採用等ありとあらゆることを経験されたそうです。
しかし、毎日数トンものトマトを収穫しても、実際に食べているお客様の顔が見えない…、自分が目指す農業は何なのか…と考える日々。

そこで、より自分の理想とする農業スタイルに近い【家族経営の小規模農家】へと転職。ここで経験を積みながら、東京都内で独立へ向け土地探しを開始されたそうです。

梅村氏が理想とする土地が借りられるまでに約2年の歳月を費やしたそうです。
私が土地を借りる時に条件として役所に伝えていたのは、

  • 都市に近いこと(自分の地元でお客さんに近い農家になりたい!)
  • 契約期間が長いこと(まちづくりにも貢献できる息の長い農家になりたい!)
  • 鉄骨のハウスの建設ができること

です。自分の理想とする農業像、方針を伝えていたことで、時間はかかったけれど、土地を農地として残したい、と思っている地主さんと出会うことができました。」と梅村氏。

講義内でも何度も『農業を始めた時の原点の思いを忘れない』『理想像を言語化する』ことの大切さを語ってくださいました。

いよいよ東京で“お隣さんの農家”をスタート

理想の農地を手にし【独立】した梅村氏。1年目は二反の畑で様々な野菜を生産。しかし、これだけでは生計を立てられないので、朝は自分の畑・日中は知り合いの畑でアルバイト・夜は自分の畑の管理と、寝る間もないほど働いていたそうです。

その後、「認定新規就農者」の認定を受け、独立2年目には念願の鉄骨ハウスを建設。多品目生産からトマトを軸にした生産に切り替えます。ここから梅村氏の大躍進が始まります。

「農業は化学です」とおっしゃる梅村氏。
日々の管理をデータで記録することで、栽培管理も経営管理も数字で把握。
そして、収量は全国平均の1.7倍、都市近郊に新鮮なトマトが販売できる強みから販売単価は全国平均の2倍以上、現在では収入も就農時の10倍を超えたそうです。

新規就農5年目の2023年に【法人化】。『「お隣さんちで採れた野菜だよ!」そのくらい近い距離で畑と食卓が繋がってほしい』と思いを込め、㈱ネイバーズファームとして歩みを始めます。

農業だけじゃない。まちづくりにも貢献できるネイバー(お隣さん)に

都市農業は、生産者と消費者が近い農業というだけでなく、教育やレクリエーション、災害に備えたオープンスペースの確保など多様な役割を果たす場としての価値の高さもあります。近年、東京都でも農地を残す動きがあるそうですが、農地にするよりも宅地にする動きの方が強いそうです。

東京で農業・農地の価値を伝え、まちづくりに繋げたい。そんな思いから、梅村氏は近隣のトマト農家さんとトマトフェスを開催したり、ご自身の畑でピザづくりやキッチンカーイベント等を開催。
今後の展望として、農地を所有する地主さんが農地として土地を残したくなるような、そんな仕掛けができないか考えているそうです。

梅村さんから一言

「農業の形は自由自在。自分の理想を描き、そこへ向け取り組めることが大きな魅力で、楽しさでもある。ぜひどんな農家になりたいのか、理想像を描き、そこへ向け楽しみながら歩んでほしい。」と梅村氏。

受講生のアンケート

ご自身の経験だけでなく、農地取得までの諸制度の話、経営の数字など様々なお話を頂けたことで、受講生は将来へのヒントを多く得ることができました。

<受講生の感想(アンケートより抜粋)>

  • 自分のキャリアプランを見直す良い機会になった。
  • 農家へ見学しただけでは、聞くことができない、具体的な話が聞けた。
  • 農業に取り組む理由を言語化することが大切という言葉が印象に残った。今後農業に取り組みながら考えていきたい。

梅村氏はスーパーの店員さんが自分のトマトの紹介ポップを書いてくださった時の嬉しい気持ちが今でも忘れられないそうです。
こだわりを持って作ったものを誰かが喜んでくれて、その顔が見られることが頑張る源だそうです。

皆さんは、なぜ農家になりたいですか?
どんなミライを描き、どんな農家になりたいですか?
まだまだ続く本研修では、そんな話をする機会も設けています。

今後の研修のご案内 ※参加者募集中!

STEP1<オンライン研修>は全て終了しましたが、今後、STEP2<視察研修>、STEP3<集合研修>へと続いていきます。

【STEP2】<視察研修>

◉熊本県コース
日にち:10 月14日(土)~15日(日)一泊二日
視察先:
①阿蘇さとう農園(佐藤智香 氏)
②㈲阿部牧場(阿部寛樹 氏)
③ASO MILK FACTORY(阿部寛樹 氏)
④㈱なかせ農園(中瀬健二 氏)

◉兵庫県コース
日にち:10 月28日(土)~29日(日)一泊二日
視察先:
①㈱兵庫ネクストファーム(中村朋記 氏)
②吉田農園(吉田さつき 氏)
③ヒロちゃん栗園(山本浩子 氏)
④㈱丹波婦木農場(婦木克則 氏)

★「熊本県コース」・「兵庫県コース」ともに、現在お申込み受付中です。
残席わずか!*各コース残り3名まで!
詳細&お申し込みはこちら

【STEP3】集合研修
日にち:12 月16日(土)~17日(日)一泊二日
会場:東京都内で現在調整中
講 師:ファームサイド㈱  代表取締役 佐川友彦 氏、ほか多数
お申し込みフォームはこちらから

ぜひ一緒に、ミライの農業を考え歩んでいきましょう!