農業技術を身につけるには、植物を育てる上での科学的かつ総合的な「理論」に加え、それらを五感で捉え畑に再現をする「実践」が必要です。
あなたが、「ハウス栽培のトマト農家になる」と、決まっているなら、同じ手段をとる先輩農家で修行するのが最短かもしれません。しかし、まだどんな農業人生を選ぶかを考えているフェーズであれば、「如何なる環境でも自分で考えられる基礎力」を必要とします。AICではこの基礎力の元になる普遍的なチカラを身につけていただくために「技術講義」と「農場実習」をリンクさせるカリキュラムを提供しています。
技術講義では、体系的かつ総合的に栽培技術の「原理原則」を学びます。「原理原則」とは、表面的な知識や野菜の作り方ではなく、畑で考えて試行するための土台の知識です。
AICで学ぶ１年間ではほとんどの方が、どこで、どんな農業を行うかが決まっていません。そのため、卒業後にどんな農業人生を選んでも通用するチカラを身につけていただけるようにカリキュラムを設計しています。
【アーカイブ受講も可能】
技術講義はオンライン録画が見放題。
農場実習後の振り返りもすぐできるので自宅での復習から、畑での受講生同士の議論にまで活用できます。
農場実習では、自らも農業経営を実践するプロの有機農家が講師となり、1年間の畑の流れを見ていきます。
午前中の「講義」時間は、講師と共に畑の観察を行った後、時期と作物の生育状況に合わせた農作業の目的や方法を学びます。
午後の「演習」時間(任意参加)では、習った農作業を身体で覚えていきます。技術講義で学んだ理論と、五感で捉えて考える実践が畑で繋がります。
実習農場によって講義内容は変わりますか？
農場実習は、1つの農場につき1人の講師が担当します。**基**となるプログラムはすべての農場**において**同じ行程となっていますが、農場ごとの設備の違いや、講師の得意分野やテクニック、実習当日の自然環境によって講義内容は変化します。
また、技術講義では専門分野ごとに2～3名の専門家講師が登壇します。
農業の現場では、さまざまな要素が複雑に絡み合い、目の前の事象として現れます。講義では、現場で感じた「問い」に向き合う、アクティブ・ラーニングの学習方法を取り入れています。
石原北斗（イシハラホクト）
アグリイノベーション大学校 学長
東京農業大学大学院農学研究科修士課程修了。約2年間にわたりケニア農村部に滞在し、在来農業に関する研究を行う。また、在学中に東京都稲城市で有機農業を実践。専門商社で中国や東南アジア、中南米における農産物の開発輸入に携わったのち、2012年4月にマイファーム入社。現在はアグリイノベーション大学校の学長を務めながら、農業を軸とした企業コンサル、マイファームの新規事業室、海外事業展開を担っている。2018年より、同社執行役員就任。
千葉康伸（チバヤスノブ）
NO-RA ～農楽～ 代表
2008年 高知県で2年間有機農業研修。
2010年 神奈川県愛甲郡愛川町で新規就農。
2013年より研修生を受け入れ開始
2013年 NPO法人有機農業参入促進協議会理事就任
2016年 NOAF幹事就任
2017年 次代の農と食を創る会理事就任
2018年、平成29年度未来につながる持続可能な農業推進コンクールににて、有機農業・環境保全型農業部門 個別経営の部「関東農政局長賞」受賞。
現在は、研修生6名と共に耕作面積 2.8ha（露地）、年間50種類の野菜を栽培。
非農家出身の私にとって農業はとても魅力的で、現代社会で失った五感を取り戻せる仕事だと思っています。風を感じ五感を研ぎ澄ませて、四季を感じ、自然と一体化する事が出来る仕事です。雨が降る前に吹く急に冷たい風、風向きと雲の流れを見て想像する天気、各季節の香り・土のぬくもり・虫の羽音や鳴き声・雨の降り方・太陽の角度・野菜の旬と季節での味の違い、五感で感じます。決して自然とケンカせず、協調する事が農業の醍醐味です。繋がりあって新しい農業の魅力を創造し、次世代に繋げるよう、共に学び、未来を創造していきましょう。
柴海祐也（シバカイユウヤ）
株式会社柴海農園 代表取締役
柴海農園16代目。年間100種類程のやさいを栽培し、顧客の要望ごとに組み合わせたやさいセットを通年で出荷。個人客200件、飲食店40軒、百貨店や小売店など10店舗と取引をしている。旬のやさいを使ったカラフルなピクルス、砂糖を使わない甘糀ジャム、レストランで食べるようなサラダが簡単に自宅で作れるサラダセットなどを商品化。「農とつながるすべての人を笑顔に」を理念にスタッフ18名と日々農業に没頭している。
実は農業はとても単純な世界です。基本的な知識を理解し、適切な技術を会得すれば自分なりの農業を確立しやすくなります。手をかけた分だけ、結果としてかえってくる最高のスモールビジネスだと思います。農業は高齢化が進み、全国各地で農業の担い手が不足しています。アグリイノベーション大学で農業のイロハを学び、一緒に農業界を盛り上げて行きましょう！
榎本健司（エノモトケンジ）
さいたま榎本農園 代表
農学系の大学を卒業後、食品メーカー勤務を経て市役所の農業技術職員として13年勤務。退職後に就農し農園レストランの経営を開始。市役所勤務時代に得た、農業の技術・政策・法律知識をフルに生かし、最先端の技術導入の先駆者としてオンリーワンの農家を目指している。主力のトマトを中心に年に150種類ほどの野菜とお米を栽培している。「生産＋α」を常に意識し、飲食・加工・教育・体験などを行なっている。
ワクワクドキドキしていますか？いい意味でも悪い意味でも、農業はたくさんのワクワクドキドキを味わうことができます。自分で手をかけて育てて、技術を学び実践して、どんな野菜ができるのか楽しみになりますが、自然相手でもありますので、失敗するかもというドキドキもあります。1年中オートマチックな同じ農作業はありません。変化を楽しむことのできる仕事です。同じ志の仲間もたくさんできますので、仲間を応援し応援される人になりましょう。この学校で友に学びあえるのを楽しみにしています。
上村慎二（カミムラシンジ）
かみむら農園 代表
2010年に京都府八幡市で就農。肥料をおからから自作し、農薬・除草剤・動物糞尿肥料や化学肥料は一切使わずに、食べた方の脳が満足する野菜作りを目指しており、野菜の持つ本来の味を100%引き出せるよう硝酸態窒素の割合を極力減らすよう作付けを行っています。オーガニックフェスタ2017での栄養価コンテスト大根部門で最優秀賞を受賞（イチゴとホウレンソウ部門もファイナリストノミネート）。
同じ野菜でも栽培する農家によってその味は変わります。アグリイノベーション大学校でオーガニックの野菜作りの基礎を一緒に学んでいきましょう。その中でも特に味にこだわりを持つ私のやり方もぜひ知っていってください。
美味しい野菜、ともに作りましょう!
神川健太（カミカワケンタ）
ガリバーKフィールド 代表
2007年から有限会社ファームダイニング（有機野菜）榮農場（有機稲作）株式会社グリーンワーム21（有機野菜）土家農園にて農業研修を受ける。
2013年から丹波市にて独立新規就農。翌年株式会社パブリック・キッチン取締役就任、農場運営に従事。オーガニックフェスタ2016 栄養分析コンテストにおいて小松菜部門 最優秀賞。
姉妹校である丹波市立農の学校専任講師を兼務。
農業は目に見えない世界がほとんどなので土壌分析を行ない目に見える形にして、足りない栄養素を施す必要があります。美味しい野菜を栽培することはもちろんですが、経営的に安定させる栽培を一緒に勉強しましょう。
アグリイノベーション大学校で共に農業を学ぶ仲間を見つけ、農業界を盛り上げていきましょう！
農業は総合産業である、と、私は考えています。農業では、小学校の時に、学校で教わる全ての科目―――国語、算数、理科、社会、生活に、図画工作―――それらすべての知恵と知識を、総動員して取り組む仕事です。総合的だからこそ、それぞれの得意分野を生かした農業スタイルを見つけることが非常に重要です。
農業でお金もうけをしたい人もいれば、農業によって地域貢献をしたいという人もいますし、自然と触れ合える幸せを第一に考える人もいます。 ぜひ、はじめの一歩として、「自分らしい農業のはじめ方」を見つけてください。