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「未経験から農の道へ」

花き事業新モデルの開拓。生産から消費までWIN-WINな関係をつくりたい。

2022年6月11日 卒業生のおたより

「2030年問題」が指摘されている石油・ガス業界。
世界で進む脱炭素の流れの中、とあるガス会社社長が目をつけたのは農業。
創立から100年以上地域に愛されるガス屋が、新規事業として始めた花屋と、そこに込められた想いとは・・・!
AIC卒業生である代表・松本真一良さんにその覚悟をお伺いしました。

 

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▸Profile

松本真一良(まつもと しんいちろう)
高山石油ガス株式会社 代表取締役社長
アグリイノベーション大学校 関東校1期卒業生。

1968年山口県生まれ。東京の鉄鋼会社で経営企画などに携わり、2018年に地元山口へ。
事業者向け石油販売、ガソリンスタンド、プロパンガス販売や、リフォームなどホームケアを営む高山石油(年商150億円 社員420名)グループに入社。
2020年10月より同グループの代表取締役社長を務めている。

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―――アグリイノベーション大学校(以下、AIC)に入るきっかけを教えてください

目の前に海、振り向けば山、と自然あふれる山口県で育ちましたが、正直、農業には全く興味ありませんでした。
鉄鋼会社に勤務していた43歳のころ、新規事業としてアグリビジネスの社内起業を提案。
ですが農業知識はなかったため、AICに入学し1年間勉強しました。
卒業後、当時の会社でアグリビジネスの事業化実現を目指して何年も休みなく働く超多忙な毎日に疲れ果てていました。
そんな時、ふと「公園の花や緑に気持ちを救われた体験」から、
花屋で花を購入して自宅に飾るようになり、どんどん花の魅力に惹かれていったんです。

48歳の時に地元の高山石油に転職。
今度は「心の幸せをシェアする側に」という思いから、新規事業として花屋を開業しました。

 

 

―――T’s FLOWER MARKETのこだわりはありますか?

AICで農業の大変さを学んだからこそ、生産者、市場などの流通、そして消費者のすべてがWIN-WINの関係になれる花屋をつくりたい。

そのためのキーポイントは、「お客さまが買いやすい花屋」を徹底してつくることだと思いました。
自分の経験から、花屋は入りにくい、花の種類や価格がわかりにくい、手に取りにくいお店が多いので、
その全てが改善できれば、お客さまは頻繁に花を買ってくれるようになる。
そうすれば、花の生産者も市場も、今よりもっと報われるのではないか、と考えたのです。

 

また、熱い想いをもって大切に育てている生産者から、質の良いお花を適切な価格で仕入れ、
お客様に届けたいと思い、山口県の花き生産者もたくさん訪問しました。

 

野菜の世界では生産者の情報は比較的多いですが、花屋では意外と生産者情報が少ないというのも日頃から違和感があったので、
生産者との交流のなかで知りえた“生産者の想い”もPOPに書いてお客様に伝わるようにしたいと思いました。

家族や大切な人へ心を込めて贈る花は、その背景が分かると、もっと素敵なんじゃないかなとも思うんです。
この花は、どんな人が、どんな想いで作っているのかエピソードが加われば、ただ花だけを贈るよりも素敵じゃないですか。

人と人は想いで繋がっている。言葉にできない想いもたくさんのせて皆さんに届けたいし、大切な人に贈ってほしいなと思います。


↑生産者紹介のPOP。その他お客さまが買いやすいように様々な工夫を。

―――事業起ち上げでは、何をどう生かしましたか?

今回、AICに通っていてよかったなと実感したのが、授業では生産者だけでなく、
流通や消費者など全ての立場からの農業経営の考え方を学んでいたので、
フラワービジネスの形を構築していくうえで、非常に参考になりました。

特に、生産者の苦労や想いを知っていたことは仕入交渉で役に立ちましたし、
流通のルールやコストの仕組みを学んでいたことは値付け等で役に立ちました。
何よりも消費者の目線からのマーケティングの重要性を理解していたことが、今回の店づくりには大いに活かせたと思います。

 

また、私自身、ビジネスモデルを構築することは得意ですが、細かく緻密に計画を実行していくことが苦手。
社長室に集めたプロジェクトチームも全員未経験の世界だったので、
AIC卒業後もずっと親交のあった当時の事務局に相談して、マイファームにコンサルとして入ってもらいました。

 

 

―――今後の展開を教えてください

今後は、ガソリンスタンドやガス会社としてのリソースを活かし、もっと気軽に、
花をデイリーユースできるような、フラワーコンビニという新しい提案や定期便などのスタイルを広げていきたいと考えています。

地域に応援される、生産者、流通、消費者をつなぐ花屋として、「心豊かな花のある暮らし」を届けていきたいです。

 

マイファームとしても卒業生サポートとして、今回の事業立ち上げの並走をさせていただきました。
毎週のようにお花屋さんや、お花市場に行ったり、社内で勉強会をしたり、花言葉を覚えたりと
同じ気持ちで取り組んできたので、開店を迎えられたことが大変うれしく思います。
これからも、農業・花き業界に新しい風を吹かし続ける松本さんには大注目です!
 
松本さんの開いたお花屋さんはT’s FLOWER MARKET。
山口県にお立ち寄りの際はぜひ皆さん遊びに行ってみてくださいね。
T’s FLOWER MARKETさんのSNSもぜひご覧ください。

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松本さんFacebook:松本真一良 | Facebook

T’s FLOWER MARKET

ホームページ:T’s FLOWER MARKET (ts-flowermarket.jp)

インスタグラム:@tsflowermarket

 

 

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