学生
第2回 開催レポート*ミライの農業をつくる学生向け研修
大好評だった第1回に続き、「ミライの農業をつくる学生向け研修」STEP1<オンライン研修>第2回を8/2㈬ に開催。㈱サラダボウル/㈱兵庫ネクストファームの代表取締役 田中進氏にお越し頂き、サラダボウルグループの会社理念や、最新の環境制御型農業、働きやすい労働環境づくりについてお話頂きました。
農業を地域にとって価値ある産業へ
国内外に8箇所のグループを展開する㈱サラダボウル 代表取締役 田中氏のキャリアはとても興味深い。大学卒業後、大手邦銀、外資系生命保険会社にて約10年勤務。その後一転して農業の世界へ飛び込んだのだ。
農業への情熱、人・地域社会への愛情、新しいことへチャレンジする精神、金融マン時代の経験で、これまで農業界では新しい!すごい!と言われることをどんどん成し遂げてこられました。
はじめに見せてくださったのは、山梨県につくった「アグリビジョン」農場の様子。
3haの広大な土地に、高さ最大7メートルの大型ハウスを建築し、ミニトマトを栽培している。
この「アグリビジョン」農場では、光合成を最大化し、ロスなく収穫、ロスなく販売することで通常の4倍の売り上げを達成しているとのこと。
ミニトマトが整然と並ぶ圧巻の様子や、売り上げの数字に驚きを隠せない受講生一同。
これだけの売り上げを達成するにはさぞ過酷な働き方かと思いきや、「従業員の働き方はごく“普通”です。就業時間は朝8~17時、週休2日、ボーナスも出る“普通”の会社です。先輩が後輩を育てる“普通”の働き方ができるし、重い物を持ったり、屈んだりしなくても働ける“普通”の職場です。」と田中氏。
田中氏が繰り返す“普通”という言葉に驚きつつ…、自分もどうすればそのような農家になれるのかヒントが欲しい!とどんどん前のめりになってくる受講生。(画面越しに熱が伝わってくるようでした)
でも田中氏は言います。
「サラダボウル社は事業を大きくすること、目新しいことをすること、利益を上げることが目的ではない」と。それらはあくまで手段であって、本当に成し遂げたいことは「社会課題と密接に関わる農業を担う一員として、社会的要請に応え、地域の課題をできる範囲で解決していくこと。地域から期待され、応援されるとなんです」と。
田中氏の言葉から、作物を育てる農業という小さな視点ではなく、社会の中の農業という大きな視点、発想を与えられる時間となりました。
受講生へのアドバイスとして、
- 農業の課題は農業界だけでは解決できない。他産業とたくさん連携すること。
- 農業は社会課題(食料や環境問題、高齢化、過疎化.)と密接に関わっていて、ダイナミックに成長できる産業になった。日本だけでなく、世界で活躍できる産業と考えること。
サラダボウル社はサラダボウル社らしく農業経営に取り組むので、受講生の皆さんも「楽しく」「らしく」夢中になってください、と最後に受講生の背中を押してくださいました。
また田中氏の講義後には、小グループに分かれ受講生同士でディスカッション行い、学んだことや気づきをさらに深める時間を持ちました。
まさに『農業はミライをつくることができる!』ということを学ぶことができた、熱く可能性に溢れるあっという間の1時間半でした。
受講生アンケートでは
- 私の周囲の農家さんは家族経営が多いので、サラダボウルさんのような企業型農業をされている話を聞くのが新鮮でした。
- 先進化が進んでいる環境制御の分野で活躍する方の話が聞けてよかった。環境制御や機械化などの定義にこだわらず、課題を見つけ、そのために新しい事を導入していくという姿勢がリスペクトできた。
- 農業界に留まらず業界外の人とコミュニケーションをとられていること、ビジョンを持って経営にあたられていること、経営を拡大できる理由を垣間見た気がしました。
- 社会人の方とグループディスカッションができ新しい視点で話し合えた。
など様々なご意見・ご感想を頂きました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
※当講義(第2回)はアーカイブ配信がございません。
次回ご案内
次回は、8/23(水) 19:00~20:30、
阿蘇さとう農園 代表 佐藤智香氏をお招きし、『地域づくり・6次産業化』をテーマにご講義いただきます。
残席わずか!参加費無料!申込み受付中です!
◉詳細&お申し込みはこちら
⇒ https://agri-innovation.jp/future-agri-r5/student
ぜひ一緒に、ミライの農業を考え歩んでいきましょう!